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役場からのおしらせ

損害賠償等請求事件の経緯(要旨)

平成18年2月24日

 町は産業廃棄物訴訟「規制対象事業認定処分取消請求事件」の名古屋高等裁判所における差し戻し審判決を受け、最高裁判所に上告しました。

平成19年6月7日

 最高裁判所への上告が棄却され、産業廃棄物訴訟「規制対象事業認定処分取消請求事件」における町の敗訴が確定しました。

平成20年1月17日

 産業廃棄物訴訟「規制対象事業認定処分取消請求事件」の結果を踏まえ、業者である有限会社浜千鳥リサイクルは、「三重県知事より産業廃棄物中間処理施設の設置許可を得たにもかかわらず、旧紀伊長島町が紀伊長島町水道水源保護条例を制定し、規制対象事業場と認定した為、施設を設置することができなくなった。
このことについては、町の処分が違法であることを裁判により確認しており、公権力の行使に該当する。よって、本施設を操業していたならば得られたであろう利益について国家賠償を請求する。」として、紀北町に対して平成7年度から平成18年度の12年間分の本施設を操業していたならば得られたであろうとする利益の約160億円の損害賠償請求と各事業年度の利益につき当該事業年度の時期事業年度を始期とした遅延損害金の請求を津地方裁判所に提訴しました。
また併せて、その訴状に添付すべき印紙代の免除を求めて訴訟救助付与申立をしました。

平成20年11月11日

 業者は、弁論分離の「上申書」を津地方裁判所に提出し、平成8年度分の損害額とする約12億8,570万円について津地方裁判所に提訴し、これまでの約160億円の損害賠償請求から分離して裁判を進めることにしました。

平成21年6月3日

 業者が平成20年1月17日にした訴訟救助付与申立を最高裁判所は棄却決定したことにより、業者の申し立ては認められませんでした。

平成21年6月24日

 業者は、平成7年度分から平成18年度分からなる約160億円の損害賠償請求額を平成7年度分及び平成9年度分から平成18年度分の損害額に関する訴えを取り下げ、平成8年度分の約12億8,570万円の損害額にして、町と裁判を争うことにしました。

平成22年6月3日

 業者は「訴え変更申立書」を提出し、現在係属中の平成8年度分も含めた平成7年度ないし平成21年度の原告の各事業年度毎に得られたはずの利益合計 203億6,405万1,300円、及び各事業年度毎の利益につき当該事業年度の次期事業年度を始期とした遅延損害金は原告の損害となるとした上で、さらに取消し訴訟における調査費用として1,600万円、弁護士費用として3億7,107万円を支払ったとして、これらの合計207億5,112万1,300 円の内金60億円と平成8年からのこれらの遅延損害金の支払を町に求めました。

平成23年1月11日

 業者は本件事業計画に関する詳細な契約仕様書や設計関係図書、見積書等が存在することが新たに確認されたので、原告が本件施設を操業することによって得られるはずであった利益を再度精査し直したとして、請求金額を平成7年度ないし平成21年度の原告の各事業年度毎に得られたはずの利益合計金49億 6,307万493円及び各事業年度毎の利益につき当該事業年度の次期事業年度を始期とした遅延損害金は原告の損害になると主張しました。

平成23年5月26日

 町は、業者の事業計画には3種類のものが存在し、1つ目は平成7年に三重県知事の設置許可を受けた事業計画、2つ目は県に設置許可を受けた計画に関し平成12年に軽微変更届を提出するに至った計画、3つ目はこれら2つの事業計画とは質的に異なるもので原告第12準備書面において突如主張された計画であるとし、これら3つの事業計画は、その技術的担い手が全て異なる上、事業計画の実現の予定時期がいずれも異なっており、相互に異なることは明白であり、各事業計画には実現可能性がないこと等を主張しました。

平成23年9月1日

 業者は、基本設計は三重県に許可を受けた事業計画に関するものではなく、別個の2つの異なる事業計画をそれぞれ実現しようとしていたとして、本件事業計画の実現可能性や損害額を論じるべきではないと主張しました。また業者は、本件事業計画の担い手はマルコシエンジニアリング(株)、宇部テクノエンジ(株)、(株)フジタの3社であり、3社が協力体制をとりながら計画されており、町の主張は明らかにその前提を誤っている等と主張しました。

平成24年1月19日

 業者は、旧紀伊長島町の水道水源保護条例の制定目的が、業者の事業を狙い撃ちする意図があったものであると主張し、また、町の水源水位を低下させるかどうかを、当該敷地における水収支によって判断するという手法は妥当ではない等と主張しました。 町は、業者が計画した工場建設は、資金調達の見込みがないこと等から実現可能性がないことや、廃タイヤによるタイヤ乾留処理工場による得べかりし利益についても、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」による設置許可の観点のみならず、建設資金の観点、タイヤ回収事業の観点からも実現不可能な計画であるので得べかりし利益はないこと、完全無農薬野菜工場による得べかりし利益については、業者はキューピー(株)の施設の導入を前提に利益を算定しているが、平成7年2月にキューピー(株)は業者の交渉窓口であった(株)フジタに対し交渉打ち切りを行っていることを明らかにしていることから、その得べかりし利益の前提がないことを主張しました。また町は、業者の3つの事業計画は法手続的に見ても実現可能性には様々な問題があり施設が完成したとしても使用前検査を通過できないこと等を主張しました。

平成24年4月19日

 業者は、町による本件処分さえなければ、実際に事業を開始して利益を得たであろう高度の蓋然性があること示すとして、関係機関等との契約や申請手続き等がなされていたと主張し、本件事業計画に実現の可能性すらなかったとする町の主張は到底認められるものではないと主張しました。また業者は、町が3つの事業計画について反論を述べていることに対し、技術的観点からも法的観点からも現実的実現可能性があること等を主張しました。そして業者は、廃タイヤ・活性炭製造事業における得べかりし利益については、技術的・法的観点からも可能であり、野菜工場における得べかりし利益についても、野菜の販売委託の覚書があること等から可能であり、キューピー(株)が平成7年2月に交渉を打ち切ったとするキューピー(株)からの回答は推測に基づくもので信用性がなく、また販売価格についても誤解があると主張しました。さらに業者は、本件事業計画に対する融資についても、町が指摘するような問題はなかった等と主張しました。

平成24年5月31日

 第18回口頭弁論として、午後1時30分から原告(業者)・被告(町)各々1名ずつの証人尋問が行われ、午後5時15分頃に終了しました。最初に、原告証人として、有限会社浜千鳥リサイクルの元社員で、原告との関係以前からもタイヤ関係の仕事をされていた方が証人として証言されました。はじめに、原告訴訟代理人による主尋問では、本件訴訟の、もし事業をしていたならば得られたであろう利益、いわゆる逸失利益の根拠となっている廃タイヤ処理の仮契約を結んだ経緯等について、証人が先に裁判所に提出している陳述書を基にその正当性を説明されました。それに対し、被告訴訟代理人による反対尋問では、証人が関与したとする仮契約等について、証人が当時の証拠として提出している手帳等からも疑問が残るとして、説明を求めました。次に、被告証人として、本件裁判を担当している水道課の課長補佐が証人として証言しました。被告訴訟代理人による主尋問では、原告が本件訴訟の逸失利益の算定根拠として挙げている原告の関係者との契約等について聞き取り調査を行ったが、真の契約関係はなかった等として裁判所に提出している陳述書や証拠書類を基に、その正当性について証言しました。それに対し、原告訴訟代理人による反対尋問では、職員の陳述書における調査内容の正確性には疑問が残る等として説明を求めました。

平成24年6月7日

 第19回口頭弁論として、午後1時30分から原告側2名の証人尋問が行われ、午後5時頃に終了しました。最初に、原告証人として、原告の逸失利益を算定した公認会計士兼税理士の方が証人として証言されました。はじめに、原告訴訟代理人による主尋問では、証人はあくまでも原告から提供された資料等に照らし合わせ、逸失利益を算定する等して意見書を作成したものであるとの証言がなされました。それに対し、被告訴訟代理人による反対尋問では、証人による原告の逸失利益の算定方法は、原告の仮契約書等における単価や数量等について検証していないものであり、事業を行う上でのリスクも考慮していない等として説明を求めました。次に、原告証人としては、原告である有限会社浜千鳥リサイクルの元社長が証人として証言されました。原告訴訟代理人による主尋問では、本件事業における最終的な責任者として本件事業を構想した経緯や本件事業において関与した契約や融資等について陳述書が裁判所に提出されていますが、その正当性について証言がなされました。それに対し、被告訴訟代理人による反対尋問では、原告の事業計画は実現可能性がないものとの判断の元、原告が借り入れを予定していたと主張している旧環境事業団からの融資の件を中心に、本件事業計画について説明を求めました。

5月31日に行われました証人尋問の結果も踏まえ、町執行部としましては、原告(業者)が主張する高額な逸失利益等については、現段階では、町が支払うべき根拠はないものと考えています。

平成24年7月19日

 今後の裁判の進行について協議する進行協議が行われ、その中で裁判官は、原告の事業計画について、原告被告双方の主張が平行線のままであることに言及されました。このことを受け原告被告双方で話し合った結果を踏まえ裁判官は、宇部テクノエンジ(株)の元社員を証人尋問の証人として採用することにしました。その尋問期日は、平成24年9月3日(月)午後1時30分から予定されました。また、裁判官は、今後の証人尋問については、この証人で終わりにすることを決め、次回の口頭弁論において最終準備書面の陳述が予定されました。

平成24年9月3日

 第20回口頭弁論として、午後1時30分から原告側1名の証人尋問が行われ、午後4時10分頃に終了しました。この日は、原告証人として、宇部テクノエンジ(株)の元社員の方1名が証人として証言されました。はじめに、原告訴訟代理人による主尋問では、本件事業計画実現に向けて、証人が以前に勤務していた宇部テクノエンジ(株)はもとより、マルコシエンジニアリング(株)、(株)フジタの3社が協力体制をとりながら計画されたとして、それぞれの役割や、本件基本(実施)設計完成図書等について証言されました。それに対し、被告訴訟代理人による反対尋問では、原告が計画していたと主張する施設は、資金調達等の理由から実施困難であり、3社における事業実現に向けての真の連携はないとの考えの下、3社の役割や本件基本(実施)設計完成図書等の技術的問題点等について説明を求めました。

9月3日に行われました証人尋問により、町執行部としましては、宇部テクノエンジ(株)の元社員の方の証言と原告のこれまでの主張には、多くの矛盾が存在すると考えています。

平成24年11月16日

 今後の裁判の進行について協議する進行協議が行われ、その中で、裁判官から、原告・被告双方に和解の打診がありましたが、裁判所は、双方の意見を聞いたうえで、和解は難しいと判断され、和解は不調に終わりました。

今後も、本町としましては、これまでの裁判での主張のとおり、原告が要求する高額の賠償金を町が支払うべき根拠はないものと考えており、現段階では「和解」は難しいと考えています。

平成24年12月10日

 第21回口頭弁論として、原告・被告双方の準備書面の陳述がなされました。裁判所は、この日の陳述を最終と予定しておりましたが、結審に至らず、次回、平成25年2月21日に第22回口頭弁論を予定されました。

平成25年2月21日

 第22回口頭弁論として、原告・被告双方の準備書面の陳述がなされました。裁判所は、この日を以て弁論を終結し、判決の言い渡し日を平成25年7月11日午前10時00分と指定されました。

平成25年7月11日

 津地方裁判所は、(1)被告は、原告に対し、7,307万8,500円及びこれに対する平成7年5月31日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。(2)原告のその余の請求を棄却する。(3)訴訟費用はこれを100分し、その99を原告の負担とし、その余は被告の負担とする判決を下しました。 判決の要旨は、次のとおりです。

<判決の要旨> (判決文の要旨を抜粋)

(1) 本件処分の国家賠償法上の違法性について
・ 本件処分のような重大な不利益処分は、その処分要件の主張立証をできるだけの証拠を得たうえで行うべきで、本件処分を行った町長の行為は国家賠償法上も違法であると言わざるを得ない。
・ 審議会の答申に従ったからといって、直ちに手続き的な義務である本件配慮義務を尽くしたことにはならないというべきである。
(2) 町長の故意又は過失について
・ 原告に対して適正な指導を行うことが著しく困難であるとは認められないことからすると、町長には、少なくとも過失があったものと認められる。
(3)本件処分と本件施設を設置できなかったこととの因果関係
・ 本件処分がなければ、なお紆余曲折は有り得るものの、原告において多面にわたる作業を同時並行的にさらに進行させ、本件施設を含む事業場の建設に至った蓋然性は高い。
・ 本件処分時には未だ環境事業団との折衝中であって融資の可能性が全くなかったとはいえない。
(4)損害について
・ 本件事業計画の実現による得べかりし利益の有無及びその額については算定が困難であって、本件処分による損害を認定することはできない。
・ 水源調査報告書の作成費用については、本件処分との相当因果関係を欠いている。
・ 原告は、売主に対して本件土地売買代金を支払っておらず土地の登記も原告に移転していない。
・ 本件業務委託契約及び本件設計委託契約は本件事業計画の完成に不可欠なもの。原告が受託事業者に支払った費用合計6,643万5,000円については、本件処分と相当因果関係のある損害であるということができる。
・ 弁護士費用としては、本件処分と相当因果関係のある損害である6,643万5,000円の1割に相当する664万3,500円の限度で認めるのが相当である。
・ そうすると、本件処分と相当因果関係のある損害としては、合計7,307万8,500円を認めるのが相当である。また、遅延損害金として、これに対する本件処分の日である平成7年5月31日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による金員を認めるのが相当である。

 ※「本件処分」とは、町の水道水源保護条例に基づく規制対象事業所を認定する処分のことをさします。

 

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